朝食抜きは危険? 朝ご飯を食べないと血糖値や血圧が乱れるの?|Leo葵クリニック|名古屋市新栄の神経内科・内科

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朝食抜きは危険? 朝ご飯を食べないと血糖値や血圧が乱れるの?


「起きてすぐはあまりお腹がすかないから」「多少お腹がすいても、すぐお昼になるから」「ダイエット中だから」と、忙しい毎日のなかで、つい朝食抜きになってしまうことはありませんか。


一方で、「朝食を抜くと健康に悪い」「血糖値や血圧が乱れる」といった話を耳にして、不安に感じたことがある人もいるのではないでしょうか。


実際のところ、朝ご飯を食べないことは身体にどのような影響を与えるのでしょうか。今回は、少しでも朝食を摂りたいと思えるように、朝食抜きの習慣と血糖値や血圧などの関係を整理します。


■朝ご飯を食べないと血糖値はどうなる?


起床直後に空腹感がないのは、ホルモンや身体のリズムの影響によるもので、珍しいことではありません。しかし、そのまま朝食を抜く習慣を続けると、血糖値の調整やインスリン反応が乱れやすくなります。


実際に、複数の研究で朝食を抜くことと血糖コントロールの悪化との関連が報告されています。2型糖尿病が背景にある方を対象とした研究では、朝食を抜く人では血糖値の変動が大きく、コントロールが不良になりやすいことが示されています1


また、健康な成人でも、朝食を抜いた場合に昼食後の血糖値が高くなりやすいという報告があり2、これも、血糖値の乱高下を助長する可能性を示しています。さらに、朝食を抜くことは2型糖尿病のリスク増加と関連しているという傾向も報告されています3


このように、朝食を抜く習慣には、血糖値を乱高下させる可能性があり、さらには糖尿病のリスク増加につながる一面もあります。


■朝ご飯を食べないと血圧はどうなる?


血圧には、1日のなかで一定のリズムに沿って変動する特徴があります。なかでも、朝は身体が活動を始めるのに合わせて、交感神経が優位になり、血圧を上げる方向に働くホルモンが分泌されやすくなります。


このため、起床直後〜午前中に血圧が高くなりやすいという特徴があり、これを「モーニングサージ(朝の血圧上昇)」といいます。


これらのホルモンの中には、成長ホルモンなども含まれます。成長ホルモンは低血糖の補正や血圧上昇に関わるホルモンで、朝食を摂ることで血糖値が上がると分泌が穏やかになり、モーニングサージの影響を、身体のリズムに合わせて穏やかに調整する方向に働くと考えられています。


一方で、朝食を習慣的に抜く人は、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が高くなりやすいということも報告されています4。コルチゾールには血圧を上げる働きがあります。


このようなホルモンバランスの影響により、血圧が高い状態が続いてしまう可能性があります。


■朝ご飯を食べるメリットは?何を食べたらいい?


このように、朝食を摂る習慣はその日の朝のエネルギーのため、「がんばるためのもの」という側面だけではなく、身体への負担を楽にするためのスイッチのようなものと考えるとよいかもしれません。


朝食を摂ると、このような嬉しい変化を期待することができます。


➤血糖値が安定しやすく、午前中にぼんやりしにくい

➤昼食前の強い空腹を防ぎやすく、間食が減りやすい

➤身体と気持ちが「仕事モード」に切り替わりやすい


そして朝食は、内容よりも食べることそのものが大切です。


たとえば、バナナ1本、ヨーグルトやチーズ、ゆで卵、温かいスープや豆乳などの簡単なものでも構いません。続けることが難しい完璧なメニューよりも、これならできそうだと思える内容で習慣作りを始めましょう。


■まとめ


朝食抜きの生活を続けると、血糖値や血圧の乱れにつながる可能性があります。一方で、朝食を摂る習慣があると、その日の朝だけではなく、長期的に身体のリズムを整え、心を軽くしてくれるかもしれません。


健康状態で気になることがあり、当院への相談をご検討されている場合には、ぜひ合わせてお話ください。また、通院中の方であれば、どのような朝食を選んでいるのか共有いただくことで毎日の生活をもっと素敵にするヒントが朝食にかくれているかもしれません。


<参考文献>

1, Yoshitaka H,et al. Skipping breakfast is associated with glycemic variability in patients with type 2 diabetes. Nutrition.2020;Mar:71:110639.

2, Hitomi O,et al. Association between breakfast skipping and postprandial hyperglycaemia after lunch in healthy young individuals. British Journal of Nutrition.2019;122:431-440.

3, Ballon A,et al. Breakfast Skipping Is Associated with Increased Risk of Type 2 Diabetes among Adults: A Systematic Review and Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies.The Journal of Nutrition.2019;149(1): 106-113.

4, Megan W,et al. Female breakfast skippers display a disrupted cortisol rhythm and elevated blood pressure. Physiol Behav.2015;140(1):215-21.



Leo葵クリニック
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