困難に満ち溢れた世界の歩き方|Leo葵クリニック|名古屋市新栄の神経内科・内科

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困難に満ち溢れた世界の歩き方

こんにちは!院長のコウです!

年度末ですね。新年度が近づいています。日本だと一年で一番変化が大きい時期ですね。
その影響か、最近は不眠や脱力、倦怠感(やる気が出ない、仕事や学校に行けない、行きたくない等)の患者さんが多いです。

皆さん何か内科的な異常(体の中の病気)があるんじゃないかと、心配で受診されます。

もちろん栄養状態、ホルモン状態、甲状腺、貧血、睡眠状態などで上記の症状が出現することもあるので、しっかりと病歴を確認したうえで必要な検査を行っています。
実際に病気が見つかったら、それをお薬で治療していきます。

ですが異常がない場合は、心因的な要因(こころの不安定、病気)を考えます。

我々が住むこの世界はいろんな不確定要素で溢れています。
天気や交通状況、仕事、そして人間関係等々・・
多くの制御不能なものが、襲い掛かっています。困難に満ち溢れた世界です。

ただそれらに、縛られ過ぎると、圧倒的な虚無感、無力感に苛まれてしまいます。

「朝起きたら雨だった。朝起きたら体がだるい。朝起きたら首が痛い。」
「出勤中に誰かと肩がぶつかった、車で割り込まれた、学校で笑われた、職場で嫌味を言われた等々」

それらは全部辛いです。みんな大なり小なり困難を経験したことがあるので分かります。

ですが自分の感情や人生を、外的要因に任せてしまうかどうかは自分で決めるものです。

感情というのは一つのシグナルであって、真実ではないです。
必ずしも、
「しんどいと感じている=しんどい」
というわけではないです。

例えば当院を実際に受診した、朝起きれなくて困っている高校生に、
「もし朝起きれない時に、腹ペコのクマが襲い掛かってきたら、それでも寝続けれますか?」
と半分冗談に聞いたことがあります。

そしたら、笑いながら「さすがに逃げる」と答えていました。
必要な検査をし、軽くカウンセリングをして、今は元気にやってると思います。

この例でいうと
眠いと感じている=眠ってしまう病気
というわけではなく、学校や日常生活のなんらかが辛いから、眠いという感情を(無意識に)利用していると解釈できます。
本人には制御できない外的要因に、自分の感情だけでなく、生活習慣まで浸食させてしまったことが原因かもしれないですね。



個人的な意見になりますが、今の世界はみんな誰かや何かのせいにして、逃げ道を探している気がします。
政府が悪い、企業が悪い、社会が悪い、学校が悪い、親が悪い、あの人が悪い、等々。
それらはきっと事実だと思います。実際にこの社会にはいろんな不公平が存在し、苦しいものです。

ですがそこに注目しても意味はないんです。
サッカーでなぜ手が使えないのか!不公平だ!といくら論じても、意味がないのと同じ感じです。
一人の人間でコントロールできないことは考えてもあまり意味がないです。

与えられたもののなかで、自分ができる最善を尽くす。
それが他人の評価に値するかどうか、そこまで気にしなくていいです。他人は他人なので。
学校や職場、人間関係。みんないろんな個人的な評価基準を持っているし、理想を持っています。それは自分のコントロールができないものなので、気にするのはやめましょう。

そうしたら、この険しい世界も、少し暖かく見えるかもしれないですね。

「神経内科(しんけいないか)」はよく「心療内科(しんりょうないか、精神科)」と間違われます。それが混乱を招くため2017年に学会は「脳神経内科」となりました。
でも実際の臨床を行っていると、内科でも精神疾患が隠れていることが多々あります。

精神科ではないので、できることに限界はありますが、皆さんのいろんな症状に対応しています。

体の不調も、こころの不調も、心配ならとりあえず受診してみてください。

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