こんにちは院長のコウです!
最近は暖かい日が続き、日中は半そで過ごせる日も。もう完全に春ですね!
毎日起きるのがウキウキします!
今日は抗がん剤について話そうと思います。
SNSで配信をしてる上で、どうしても目につくのが「抗がん剤叩き」です。
むしろそれだけで回っているチャンネルや配信者さんもいて、事の重大さを感じております。
個々の感想は、感想という範疇では特に無害ですが、最近のSNSの力は無視できません。
抗がん剤叩き系、もしくは自然派系に多い、特に注意してほしいポイントがあるので、今日はそれについて話そうと思います。
これら配信者に共通する点は「過度な単純化」です。
我々医療者は、日々の診療や発信、それこそ日常会話ですらかなり気を使っています。
患者さんの予後や病状については多くの因子によって左右されるので、良いor悪い、治るor治らない、正解or不正解等々、白黒つけることができないことが多いです。
性別、年齢、体質、病態、薬への反応性は千差万別です。それを考慮して日々診療を行っています。
ですが悪質な代替医療や配信者はそういったものを確認せず、「○○は良い」、「○○では治らない」などといった結論を出しています。
さらに厄介なことに、それらの結論に至った理由が定量的なデータではなく、経験則や私怨に基づいており、これが非医療者に刺さる内容となってることが多いです。
例えば、抗がん剤叩きに注目すると、大きすぎる欠落が見過ごされています。
抗がん剤叩きの発信は、「何がんの、どの病期(ステージ)の、どの治療薬の、どの容量(レジメン)で、どういった障害が生じた」など、当たり前なことについて言及はされません。
「自分は○○癌だった、抗がん剤使ったら体調悪くなった、辞めたら治った(もしくは別の代替療法で治った)」といったものがほとんどです。
がんの種類だけでも数100~1000種類あると言われ、さらに抗がん剤も数100種類存在します。
それら全てを「がん」と「抗がん剤」とひとまとめにして、分類や条件を無視して、信憑性のない結果を挙げて、場合によってはバッシングするのは極めて横暴だと思います。
例えば車の危険性を訴えている人がいたとしましょう。
スポーツカーも、軽自動車も、トラックも、バイクも無視して
高速道路か、農道か、住宅街も無視して
運転技術や、年齢、交通ルール等々も無視して
全てを無視して。ただただ「車は事故を生じるから、危険です、辞めましょう!」
といってるのと同じです。暴論以外の何でもないです。
がんの診療は、それだけに特化した専門医がいるほど、難解です。
複雑な治療内容がわからず、単純な言葉につられてしまう気持ちも分かります。
また、普段なら騙されなくても、病気で藁にも縋る思いで思考力が低下していたり、もともと不勉強な人は引っかかってしまうことでしょう。
ですが世の中には利益のために弱者を利用する人がいるのも事実です。
僕は神経内科ですので、あまりがん治療に携わることはなかったですが、脳や筋肉が徐々に壊れる疾患などを専門的に診ていました。
がん治療と同じように、そこには保険診療を否定し、利益を得ようとする個人や団体が存在します。
個人的には、患者さんに説明をしたうえで、それでも他の治療法を優先したい人がいる場合、止めません。
個々の選択肢を尊重しているからです。
ですが情報過多のこの時代、自分の身は自分で守る必要があります。
我々保険医ができることは、適切なデータをなるべくわかりやすく説明、発信することだと思っています。
最終的に自分が納得できる選択肢を選べることを願いながら、今後も配信を続けていきたいと思います。
よろしくお願いいたします!
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内科、神経内科、頭痛・睡眠
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