年末年始 の正月太りに要注意!短い期間で糖尿病などの生活習慣病 につながるの?|Leo葵クリニック|名古屋市新栄の神経内科・内科

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年末年始 の正月太りに要注意!短い期間で糖尿病などの生活習慣病 につながるの?



忘年会、クリスマス、お正月…。年末年始の行事の数だけ、つい食べ過ぎてしまった、そんな心当たりはありませんか?


健康診断で糖尿病の一歩手前と言われた、久しぶりに会った家族が糖尿病や高コレステロール血症になっていて自分もそうなのかもしれないと不安になっている、などのさまざまな背景があるかもしれません。


年末年始で太ってしまった方へ、生活習慣病への不安や今後の対策についてご紹介します!


1)正月太りの原因とは


消費カロリーが摂取カロリーを上回ったときに、過剰なカロリーはグリコーゲンや脂肪に変換されます。肝臓や筋肉で貯蔵できる量を超えた場合に脂肪へと変換されたカロリーは、グリコーゲンに比較すると消費されにくい性質を持っています。


正月は、仕事や通勤に伴う移動もないため、必然的に消費カロリーは少なくなります。このため、いつもと変わらない食事の内容であったとしても、カロリー超過しやすい状況となります。


例えば、お正月に家でゴロゴロしていることで消費されるエネルギーは基礎代謝とほぼ同義と考えて良いと思われます。基礎代謝とは、人が生きていく上で必要な最小限のエネルギー(1)で、20代男性だと1510kcal、50~60代男性だと1400kcal程度です。


さらに、おせち料理は日持ちするように糖分やみりん、塩分が多く使用されており、比較的にカロリーが高いメニューが多いです。さらに、お雑煮は平均1杯300kcalで味噌汁1杯58kcalに比較するとかなり高カロリーと言えます。


このように、正月太りの原因は、普段よりも消費カロリーが少ないことや、カロリーが比較的に高いお正月の食事メニューの影響と言えるでしょう。


2)正月太りから生活習慣病になるのか


では、正月太りによって生活習慣病になってしまうのでしょうか。


生活習慣病は、「健康日本21(第三次)」では、「がん、循環器病、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患等」(2)が位置づけられています。

循環器病とは心臓と血管の病気で、心筋梗塞や脳梗塞などが挙げられます。


また、上記の疾患は食生活、運動習慣、喫煙、飲酒などが関連しています。これらは数ヶ月単位の長い経過で生活習慣病の発症のリスクとなります。


つまり、正月太りそのものは生活習慣病とはなりません。しかし、もともとの生活習慣が良好ではない場合に、正月太りが生活習慣病発症の決定打になってしまう可能性はあります。


3)正月太りしてしまった後の対策


では、1月の正月太りにはどのように対処したらよいでしょうか。

食事制限や運動などが頭に浮かびやすいはずです。


しかし、過度な食事制限は、筋肉量が減り基礎代謝が下がってしまうため、結果的には太りやすい体質となってしまいます。


大変ではあるのですが、やはり長期的には、適度な筋肉をつけで基礎代謝を上げておくとよいでしょう。筋力増強運動の基礎理論(3)、いわゆる筋トレのコツをご紹介しておきます。


ポイントは7つあります。


  • 過負荷の原則:通常使用する筋力よりも高い負荷を課さなければ筋力増強を期待できない
  • 漸増負荷の原則:筋力が増えた場合はかける負荷を再設定する
  • 反復性の原則:適切な負荷での筋力増強運動を反復して行う
  • 特異性の原則:単に筋力増強を繰り返しても効果は少なく、明確に目的を持つ必要がある
  • 意識性の原則:「特異性の原則」と同等
  • 個別性の原則:年齢、性差、体格、体力、技術レベル、経験、健康状態、精神状態など多くの要因が関係する。
  • 全面性の原則:特定の筋、運動のみに焦点を当てると、長期的には関節の変性をきたしうる

これらをまとめると、「軽く息が上がる程度の運動負荷を繰り返す。さらには、持久力をつける、今日は体幹で明日は下肢、などを意識しながら徐々にステップアップする」ということになります。


具体的に「最大力量の何%の運動負荷を何セット」と説明できれば取り組みやすいはずですが、個人差が大きく一元化することは難しいのです。

関節の痛みやしびれ感などがある場合は、特に注意が必要なので医師に相談することをおすすめします。


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年末年始のイベントは、その分の帳尻を合わせて、メリハリをつけて楽しみましょう。みなさまが、心もカラダも健康な1年を過ごすことができるように応援しています。


<参考文献>

(1)田中 茂穂:エネルギー消費量とその測定方法. 静脈経腸栄養 2009;24(5):1013-1019

(2) 厚生労働省.健康日本21(第三次)

(3)木藤伸宏ら:筋力増強運動の基本と実際.Jpn J Rehabil Med 2017;54:746-751


Leo葵クリニック
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