その頭痛、かくれ脱水が原因かも?症状・原因・解消するには?|Leo葵クリニック|名古屋市新栄の神経内科・内科

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その頭痛、かくれ脱水が原因かも?症状・原因・解消するには?


暖房がきいている部屋でのんびり過ごしていると、頭が重たいような、痛いような気がする、そんなことはありませんか?

こたつで気持ちよくうたた寝をしたあと、寝覚めがつらいという経験をした方もいることでしょう。


実はそれは、乾燥やかくれ脱水による頭痛かもしれません。もっと快適な冬を過ごせるように、原因と対策をご紹介します!


■乾燥や脱水で頭痛が起きるメカニズム


実は、脱水による頭痛の正確なメカニズムは完全には理解されていません。しかし、現時点では、次のような機序が考えられています(1)


  • 不十分な水分摂取によって血液の浸透圧が高く(血液の濃度が濃く)なる → 「脳の脱水」が引き起こされ、痛みを感じやすい髄膜や血管が引っ張られてしまう。

  • 普段頭痛が起きやすい、片頭痛や緊張型頭痛のある人を対象に、水分摂取と頭痛の時間を調査した研究では、「水分摂取が、頭痛の時間や質を改善しうる」と報告されています。

詳しく説明すると、片頭痛や緊張型頭痛のある人を2週間の間1.5Lの水の追加摂取をした群と、していない群に分けて観察すると、水の摂取量を増やした群では、頭痛時間数、頭痛発作、急性薬物使用の減少がみられたという内容(1)でした。


  • 一方で、乾燥による頭痛のメカニズムは、乾燥による脱水も上記の頭痛と関連がありますが、乾燥によって生じたドライアイのせいで眼精疲労が起こることも、機序の一つとして考えられます。眼精疲労は筋緊張型頭痛の原因もしくは誘因となります(2)

これらの理由で、脱水や乾燥は頭痛を起こしうると考えられます。


■気を付けたい、冬の乾燥やかくれ脱水


冬は夏に比べると汗をかく量が少ないため、体内の水分が一度に失われる機会は少ないです。このため、のどの渇きを感じにくくなり、水分をあまりとらなくなります。また、こたつで眠ってしまい、汗をかいたことに気づかないまま脱水が進んでしまうこともよくあります。


また、冬は外の空気が冷たい分、空気中の水分の含有量が減ってしまうため、乾燥しています。

このように、冬は脱水の危険性がとても高いのです。


さらに、昨今はマスクの着用が日常的になりました。マスクは、冬場の乾燥した空気から口腔・鼻腔粘膜を保護する役割もあるのですが、のどの渇きを感じにくい、着脱が面倒で水分摂取の回数が減るなどの、脱水を引き起こしやすい要素があるので注意が必要です。


また、子どもや高齢者は体質から脱水になりやすいので、特に注意が必要です。


■かくれ脱水や乾燥による頭痛の予防の方法


まずは自己チェックで脱水の評価をしましょう。自己チェック方法を2つご紹介します。


◎爪押しでセルフチェック



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  • 手の親指の爪を逆の指でつまむ

  • つまんでいる指をすぐに離す

  • 白かった爪の色がピンクに戻るのに3秒以上かかれば脱水症を起こしている可能性があります


◎尿の色でセルフチェック



働く人の今すぐ使える熱中症ガイド|厚生労働省


尿の色が濃いほど、水分不足の度合いが強くなります。また普段より尿の量や回数が減っている場合も、脱水の可能性があります。


このような方法で、脱水の可能性をセルフチェックし、水分不足が疑われる場合はなるべく早めに水分を摂取しましょう。


かくれ脱水を防ぐためには、こまめな水分摂取が必要です。日中は2時間おきに1度の水分を摂取すると良いでしょう。一般的には1日1.5L程度の水分摂取が推奨されますが、心臓や腎臓などの病気がある場合は、摂取すべき水分摂取量は医師に相談しましょう。


また、乾燥によるドライアイを防ぐためには、目薬を使う、コンタクトの着用がある場合は使い方を守るなどの工夫が必要です。


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乾燥やかくれ脱水による、頭痛や脱水の予防方法について説明しました。


余談ですが、脳神経内科の医師の間では、夏と同様に冬も、脱水で脳梗塞を起こす方が多い時期であるということが知られています。つまり、頭痛および脳梗塞、どちらの観点においても冬の脱水はなるべく避けたいことでもあります。


冬の乾燥や脱水を予防し、寒い冬をより過ごしやすくすることができれば良いですね。

冬の頭痛や脳梗塞などについて、ご心配な方は当院へご相談ください。


<参考文献>

(1)Arca KN, Halker Singh RB. Dehydration and Headache. Curr Pain Headache Rep. 2021 Jul 15;25(8):56

(2)若倉 雅登. 頭痛と眼精疲労. 耳展 42:4;421~423,1999

(3)脱水を予防するための食事・水分補給の工夫-東京医科歯科大学

(4)厚生労働省「働く人の今すぐ使える熱中症ガイド」資料より引用


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